ミルウォーキーエイトのレーシングスタイルを作るにあたり、「2in1の集合チタンマフラー」は必要不可欠な部品のひとつでした。そのうち誰かが製作し販売されるだろうと考えていましたが…
足回りは完成しているがマフラーはスリップオン
しかし、1年2年と月日が経っても、販売されるのはアメリカメーカーのステンレス製、しかも管長の短い物ばかり。高回転まで奇麗に回すためには管長が必要、そして「バネ下重量の軽減」のためにも、重たいステンレス製ではなく、軽いチタン製が必須である。
そこから重い腰を上げて、「100% Made in Japan製」のチタンマフラーの製作に取り掛かりました。まずは製作をしてくれる会社を探すこと、サニーサイドガレージの所在地は三重県、鈴鹿サーキットもあり製作してくれる会社はすぐ見つかると思っていましたが、これがとても大変でした。見積問い合わせを送っても返事なし、合い見積もりを取っていると思われてたようで... いろいろありました。
そこから、幸いにもプライベートでの出先で、マフラー製作のスペシャリストとの出会いがあり、事情を説明したところ快く引き受けてくださりました。
そこから地獄の始まりです...
鈴鹿サーキットにてチタン(プロオトタイプ2号)テスト
サニーサイドガレージがバイク屋さんとして1番大事にしていることは、実走行をして、良い部分をお客さんへフィードバックすること。説明書を読んだり、どこの誰が書いたかわからないインプレッションをお客さんに伝えることはなく、全て自分が体感し経験したことを、自分の口から説明します。商品開発も同じように、全て実走行で、自分が納得するまで走り込み、微調整を重ね製作します。
これが良くも悪くも、マフラー製作沼に完全にハマりました。
「マフラー」とゆうものが、奥深すぎるゆえに、少しの変化でこれほどまでにフィーリングが変わるのかと驚きの連続と、何回もう辞めようかと思ったか...
レーシングチタンEX / プロトタイプ1号
しかし、東京モーターサイクルショーに出展した時に一人の男性から、「インスタいつも見てます!チタンマフラー完成したら注文しますね!」と声をかけていただき、職人さんたちの支えもあり、プロトタイプを何本か試し、集合部分も太さ違いで3個試し、納得のいく1本を完成させました。
SSGレーシングチタンマフラー 量産品
総重量は約4kg、M8ソフテイルの純正マフラーが約14kgなので、バネ下重量の軽減としては約10Kg!驚異的な数字です。
拘りぬいた出力の「出し方」は、サーキットで使用するような高回転のピークパワー重視ではなく、街中ストリートで楽しめるように中回転の2000回転付近から2ストのように吹け上がる楽しい仕様にしました。ここにたどり着いたのは、サーキットとストリートどちらも走り込み検証した結果です。
HD純正の2in2マフラーは、どこでアクセルを開けても、同じようなパワーの「出方」をしますが、2in1の集合マフラーにすることにより、出力の出方に「抑揚」がつき、ドコドコと流すときには低回転を使い、加速するときは2000回転付近に回転を合わせると、エンジンが奇麗に気持ちよく吹け上がります。
サニーサイドガレージが拘りぬいて製作した1本ぜひお試しください。
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